レースは何が起こるかわからない、いやレースが終わってからも何が起こるかわからない。昨日のF1第13戦ベルギーGPは、結果的にちょっと苦いレースとなった。
ランキングトップの"銀河帝国の雄"マクラーレンのハミルトン。2位の"株価急上昇中"のフェラーリのマッサ、3位の"もう後がないぞ"ディフェンディングチャンピオンのフェラーリ、ライコネン。この3人によるガチンコ勝負。残り6戦の天王山第一戦目であった。
ドラマはラスト3周目に起こった。1位ライコネン、2位ハミルトン、3位マッサの順で走っていた。そこに激しい雨が降ってきたのである。その激しい雨の中、ライコネンはスピンしクラッシュしてリタイヤ。ハミルトンが優勝。マッサは2位になった。しかしレース終了後、ハミルトンのライコネンに対するオーバーテイクがルール違反、アンフェアとされ、25秒のペナルティが加算され、3位に転落。マッサが繰り上がり優勝となった。
①スタートからラスト3周までの主役は、それまでトップを守り、逆転王座への望みを
つないでいたライコネン。しかしリタイヤにより脇役へ。
②次なる主役は、トップチェッカーを受けたハミルトン。しかしルール違反により脇役
へ。
③そして主役は、繰り上がり優勝のマッサに。しかしレースが終わってからではもう遅
い。で、脇役へ。
すなわち、コロコロ変わるレースリザルトによって、結果として、誰も主役になりきれなかったのである。
今回の舞台は、ベルギーはアルデンヌの森にある孤高のサーキット。その名もスパ・フランコルシャンサーキット。F1サーキット最長一周7kmのコースである。平均時速は230kmにも達する。高低差70mくらいあるオールージュ(フランス語で赤い川)と呼ばれる壁のように感じる登り坂のコーナーがある。強烈なタテGを受けながらそのあとのストレートエンドまでアクセル全開23秒間。ドライバーの勇気と度胸とテクニックが試される。また、天候が変わりやすく、レース中に雨もよく降る。それが局地的であったり豪雨だったりするので、よけい厄介だ。実は"スパウェザー"と呼ばれるこの天候こそが、ドライバーにとって最大の敵なのである。今回の主役は間違いなく、ここスパ・フランコルシャンサーキットそのものであった。
ドライバーの高ぶりを許さず、あらゆるハイテクの追従を許さず、人間が成長するために立ちはだかるコース。それが、スパ・フランコルシャンサーキットだ!この森には、F1ドライバーの成長のためのファクターがいっぱい詰まっている。
さ~~て、なにはともあれ、そろそろカウントダウンせねば。日本GPまであと34日!・・・つづく。