じりっ・・・じりっ・・・の恐怖    by f1yokota

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300kmの距離を走行して「15秒」の差。F1レースの結果としては、余裕の勝利であり、負けた側にしてみれば「大差」である。ここでちょっと生活的に考えてみよう。二人が別々に仙台を出発し、渋谷のハチ公前で待ち合わせしたとして、自分が着いてから15秒後に相手が来たら・・・「全然待ってないスよー」というでしょう。つまり、普通の生活感覚だと15秒はあまり大したことない、ということがいいたいのだ。この感覚、わかってもらえるだろうか?

 

2008年F1も残すところ2戦。ランキングトップのハミルトンと2位のマッサとのポイント差は5点。逆転チャンピオンを狙うマッサにとっては、何としてもハミルトンより前でレースを終え、少しでも点差を縮めたい大事な大事な昨日の中国GPであった。 

何としても前に行きたいマッサであったが、ハミルトンに先行され、しかも"じりっじりっ"と離されていく。全く歯が立たないならともかく、ほとんど差はないのに離されていく。自分も限界まで攻めているのに、それでもだんだん離されていく。このことを受け入れなければならないのは、とても厳しい現実である。

 

一周5.45kmのコースを56周(走行距離305km)走って15秒差。マッサからすれば、一周するごとに0.267秒ずつハミルトンが遠ざかっていくのである。この"じりっじりっ"は、実際のタイム差以上に、精神的に大きなダメージとなっていく。1000分の1秒を競うF1の世界では、日常生活では決して気に留めることができないわずかな時間に、とてつもないプレッシャーを感じるのである。マッサはコクピットで刻一刻、この恐怖と戦っていたことだろう。結果は優勝ハミルトン、2位マッサ。二人のポイント差は、5点差から7点差に広がったが、ハミルトンからすれば、点差以上に精神的に優位に立ったはずである。

 

ともあれ、チャンピオン争いを首の皮一枚で最終戦まで持ち込んだマッサ。さぁ、2008年F1のチャンピオンは"イギリスのサラブレッド"ハミルトンか、それとも"ブラジルの野生馬"マッサか。11/2はマッサの母国、ブラジルGPだ。・・・つづく。

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